そう、低温室が壊れてしまい、今は buffer 瓶を 30 度ぐらいの机に置いているのである(夏頃に草稿を書いた)。コロナ対策でドアは開け放しなので、冷房を入れていても部屋は生暖かい。すると、一週間ぐらいでクラゲが発生するようである。
一方、NaN3 を 0.02% ほど入れた buffer の方は、数ヶ月は経っているが全くの透明のままであった。冷蔵していないことを考えると、すごい効果。いつもアジ化ナトリウムを入れておくようにしているが、今回は忘れてしまったようである。対比させて効果を見たのは初めてであった。
NaN3 には 1H がないので、NMR スペクトルには無害である。窒素ガスが発生するので、シゲミサンプル管の中に泡が発生しやすいと聞いたことがあるが、これまでのところ、それを認識したことはない。Buffer や測定サンプルには、できるだけ入れておくようにしよう。
NaN3 は各地の事件で使われたため、今は毒物に指定されており、管理がまずまず厄介。金庫に入れて、使うたびに重量を測定している。使う時は、まず 2% のストック溶液を作っておき、それを buffer に 1/100 加えるようにしている。
---- 今は冬 -----
ところで、なぜ NaN3 を入れるとバクテリアの増殖が抑えられるのか全く知らなかった。いろいろ検索してみてもよいが面倒なので、Bing-AI に尋ねてみると、下記の回答が。
Hello, this is Bing. Sodium azide can prevent bacteria from growing by binding to heme-iron in their enzymes and blocking their respiration. However, not all bacteria are sensitive to sodium azide. Gram-positive bacteria are more resistant than gram-negative bacteria. What kind of bacteria are you interested in?
呼吸系の酵素のヘム鉄に不可逆的に結合して、酵素活性を阻害してしまうらしい。
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